特集 働く人の健康と地域保健
小規模事業所従業員の健康管理の推進—地域保健からのアプローチ
井戸 正利
1
,
福島 俊也
2
,
高山 佳洋
3
1大阪府吹田保健所保健予防課
2大阪府環境保健部健康増進課健康普及係
3大阪府環境保健部保健予防課
pp.544-548
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901600
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大阪府の地域特性
大阪府では昭和50年代から,大阪市とその周辺地域において,壮年期の男性の死亡率が高いことが明らかにされていたが,近年平均寿命の伸びが鈍化し,男性75.02歳,女性81.16歳(平成2年)と全国に比べてそれぞれ約1歳短く,最低レベルとなっている。特に,がんや心筋梗塞による中高年の死亡率が高いという地域特性が指摘されている。また,結核の罹患率も62.8%(平成7年)と全国で最も高く,高齢者に加えて最近は20歳代にも発生が多くみられている。こうした原因の1つに,小規模事業所の従業員の健康管理体制が不十分であることが,保健所の結核患者管理への取り組みや調査研究の中で推定されていた。
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