特集 地域保健と地域医療
保健所の結核医療への関わり
阿彦 忠之
1
1山形県山形保健所
pp.96-100
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901515
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はじめに
地域医療の「質」の保証に,保健所がどう関わるか?地域保健法に基づく保健所の機能強化と関連して,私はこの問題に強い興味を持っているが,体系的に答えられるだけの知識はない。医療の質的側面は,評価の対象が医師や医療機関の技術レベルに及ぶため,行政機関には踏み込むことが難しい「聖域」と考えられてきた。しかし,医療サービスについても量より質がますます重視される時代を迎え,質の確保には医療提供側の自己評価と研鑚はもちろん,第三者の関与と情報公開が大切になってくる。そこで本稿では,保健所の専門性を生かして医療の質に積極的に関与できる分野の1つとして「結核医療」を取り上げ,山形県における実践例を交えて若下の提案をしたい。
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