調査研究
保健所における結核管理の検討
堀井 富士子
1
,
伴 一枝
2
,
森田 郁子
2
,
古橋 相子
2
,
林 きみ
2
,
山崎 信子
2
,
富田 照子
2
,
中園 ナミエ
2
,
木村 ウメ子
2
,
毛受 矩子
2
,
甫木 本光
2
1大阪府吹田保健所摂津支所
2大阪府茨木保健所
pp.492-497
発行日 1974年7月10日
Published Date 1974/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205502
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I.はじめに
保健所における結核患者管理システムは,一応形式的に完成され十数年が経過した。その間登録票の整備による患者情報の把握,管理検診,家族検診やその他定期外検診などによるフォロー-アップ,結核医療費の公費負担,感染防止のための命令入所など一連の医療施策とかみ合わされて進められるとともに,年末の登録患者に関する報告が義務づけられてきた。しかし,このような管理方式は成果を挙げてきたことは事実であろうが,現実にはこの制度の最も重要な目標である医療中断を含む要医療患者の治療放置に対する方策が常に行政研究の重要課題であり,現在なお満足すべき結果が得られておらず,検討すべき多くの問題を含んでいる。
その理由の1つとして,適切な管理を行なうためには,現在の保健婦その他の要員をはるかに上回る人数を必要とするという根本的な問題があり,又,もし必要な人員が得られないならば,その条件に即した効率的運営方法を考慮しなければならない。
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