連載 野道を行けば・12
保健婦から保健婦コーディネーターへ
頼富 淳子
1
1(財)杉並区さんあい公社
pp.1128-1131
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901494
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保健婦と血圧計
公社に来て,すぐ血圧計を買った。
職場に保健婦が配置されたのは,介護のホームヘルプを受け持つ協力員からもちかけられる病気に関する質問や介護上の相談に,事務職コーディネーターでは対応しきれないものが増えてきたからだった。利用者の生活の場で1人で活動する協力員は,相手の病状の変化や怪我といった出来事にぶつかって戸惑うこともある。医療的処置を受けながら在宅で療養している人のホームヘルプを公社で引き受けることも増えた。そこに要るのは看護婦か保健婦かといった議論はさておき,看護職スタッフが必要な状況であることに疑いはなかった。当初,公社が保健婦に求めていた役割はさほど明確にされていなかったものの,私なりにイメージしていたものと大したズレはなかったと思う。
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