特集 何のための健康教育なのか
当事者から学ぶ
中村 浩子
1
1山口県宇部環境保健所
pp.951-955
発行日 1995年12月10日
Published Date 1995/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901263
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はじめに
健康教育の展開においては,保健婦など専門家が一方的な知識の伝達を行うのではなく,対象者である住民を主体者としてとらえることや,企画から評価の段階に住民が参加することが必要である。
岩国環境保健所では,平成元年度から難病相談事業に取り組み,主に患者,家族の交流会を住民とともに展開してきた。その後,平成4年度には,難病患者,家族の自助グループとして「ING友の会」が結成された。しかし,住民と事業を進めながらも,「保健婦の意図するように事業が展開していかない」「住民との気持ちのずれを感じるがなぜかわからない」「友の会が結成されたが次の目標がみえなくなる」,などの問題を感じていた。
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