連載 家族を考える・9
文化人類学からみ日本の家族
高橋 由紀
1
1小澤高等看護学院
pp.754-755
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901221
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文化は多様であり,文化のあり方に単純な優劣はつけられないというのが,文化人類学的見方の特徴である。また,文化人類学者は,その社会のマイノリティの視点から現象を見ようとする。家族は,通常「集団」とみなされがちであるが,世界各国の家族の多様性を材料にして,人類にとっての家族とはなにかということを考える文化人類学にとっては,家族は個人を中心にみた「人間関係」という側面からも考察されてきた。ここでは,筆者が平成3年からフィールドワークを継続している山形県の農山村を例にして,家族の多様なあり方を考えてみたい。
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