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わしら“体にいいまち”目指しちょる—住民参加の健康な地域づくり 大分県安心院町
岩下 守
pp.673-676
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901200
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大分県の中央部やや北よりの山々に囲まれた,人口約9000人,高齢化率27.9%の安心院(あじむ)町は,ブドウとスッポンの名産地として知られてきたが,“みんなが健康で安心して暮らせる町”として高齢社会の中で今後,名を馳せるような取り組みも行われている。安心院町の活動の特徴は,マンパワーの潤沢さ。人口約9000人の町ながら,保健婦4人,看護婦4人を擁し(平成11年までに6人・6人体制を計画),また,町から依頼された,もしくは自主的に参加した形での充実した住民参加の活動が行われている。
その一例が,1人が20世帯をカバーする健康推進員(全員が母子愛育班員を兼任,139名)の健康づくり活動。この健康推進員は,住民と行政のパイプの役割を果たすため区長から推薦された住民が2年任期で就任する。実際の活動以外に,年間6〜7回の地区別学習会に参加するほか,4地区から2名ずつ選ばれる理事は月1回の理事会で健康推進員活動の方向を検討する。このほかに住民参加を町が依頼して進める型の活動として,食生活改善推進員(46名),母子保健推進委員(4名)の活動があり,これら安心院町の健康づくりの審議機関として,町長や町議会,町内各組織代表と保健所からなる健康づくり推進協議会と,実践部門の代表者会議がある。
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