連載 カリフォルニア州の地域医療と保健活動・3
サテライトクリニックの活動
大田屋 道子
1
1Public Health Nurse Department of Health Service, County of Los Angeles
pp.234-239
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900664
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「日本にホームレスなんているの?」アメリカの友人や同僚は私に聞きました。アメリカでは,電気製品,車,ゼロックスコピー,ファックスの機械,コンピュータゲーム,不動産,その他事務所で使う便利な品物は日本製が多いので,不況に悩みホームレスが急増しているアメリカでは,日本は「黒字の国」,「成功した国」に見え,ホームレスがいるとは信じられないのです。
ロスアンゼルスの中心地のスラム街は,「米国のホームレスの主都」または「米国の結核の首都」とも言われているところです。そのホームレスの結核患者を援助する目的で作られたのがサテライトクリニックです。私はそのサテライトクリニックで1992年まで保健婦として働いていました。日本のホームレスの人々の実態を知りたいと思い,1991年10月,釜ケ崎と山谷に行きました。
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