特集 保健・福祉の新たな関係—福祉分野へ広がる保健婦活動
地域福祉活動と保健婦への期待
沢田 清方
1
1日本福祉大学
pp.175-180
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900656
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はじめに
「看護婦不足」「白衣の天使は疲れている」という言葉はマスコミでよくお目にかかるが,「保健婦不足」「紺色ユニホームの天使は疲れている」という言葉はあまりお目にかからない。病棟における看護婦と同じように,いや,それ以上の意味合いで,地域における保健婦への期待は大きいにもかかわらず,保健婦のやらなければならないことはあまりにも多く,業務の山に迫われ,疲れ,悩んでいるように見受けられる。
確かに,限られたスタッフででき得ることは限界がある。だが,地域には住民という力強い味方がいることも忘れないで欲しい。わらをもつかむ思いで援助を求めている老人,障害者,児童と住民と保健・福祉の施策や諸サービスとの交接点に位置するのが保健婦であり,地域のキーパーソンとしての機能発揮が今ほど求められている時はないと言えよう。
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