特別寄稿
痴呆性老人に対するショートステイの現状と課題
北川 公子
1
1東京医科歯科大学
pp.136-141
発行日 1992年2月10日
Published Date 1992/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900429
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はじめに
特別養護老人ホーム(以下,特養ホーム)等で実施されているショートステイ用のベッド数は,1990年に7000床を超え,前年の約1.5倍に増加した1)。また,1991年2月に報告された「ぼけ老人をかかえる家族の会」全国実態調査では,実に37%がショートステイの利用を体験していた2)。方法は異なるが,1980年に同一組織を対象とした調査での利用経験者が2%だったこと3)を考えると,この10年で多少なりとも諸サービスの量的な充足が進んだのは事実だろう。
利用者の増加に伴い,ショートステイが多くの人の目に触れるようにもなった。
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