調査報告
離島部の中学生の喫煙—第2報;「禁煙講話」の効果について
二里 幸夫
1
,
内田 由佳里
1
,
菅生 修
1
,
松園 朱實
1
,
坂下 照代
1
,
重藤 和弘
2
,
竹本 泰一郎
3
1長崎県福江保健所
2厚生省社会局保護課
3長崎大学医学部公衆衛生学教室
pp.902-907
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900347
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はじめに
喫煙の健康への影響は広く一般に認識されるようになり,喫煙対策として各地でさまざまな禁煙教室が開催されるようになった1-3)。しかし,既に喫煙習慣を持っている喫煙者に対して禁煙教育を実施しても,一度獲得した行動様式を変容させることは容易でなく,成人に対しての禁煙教育は,喫煙率を下げるための絶対的な手段とは成り得ていないのが現状である。
成立した行動様式を変容させることが,かなりの因難を伴うこと4,5)を考慮すると,まだ喫煙習慣を獲得していない若年層を対象に禁煙教育を実施することが,より有効であることが考えられる。また,喫煙の健康への影響は喫煙開始年齢が早いほど大きいことが明らかにされており6),この意味からも喫煙開始前の青少年を対象とすることが薦められる。
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