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●はじめに
地域保健における糖尿病対策としては,糖尿病や耐糖能低下を出来るだけ早期に発見し,適切な管理指導によって臨床症状や合併症の発現を防ぐことが重要である1〜3).さらに,第一次予防の必要性が叫ばれている今日,ハイリスク者に対しても,健康教育を実施し,糖尿病の発症を予防することが必要であると考えられる.その意味で,老人保健法による基本健康診査により,糖尿病のハイリスク者をスクリーニングすることが今後の課題となる.
しかし,現在の基本健康診査では,随時の尿糖検査のみによって糖尿病のスクリーニングがされていることから,早期の糖尿病が見落とされる危険が従来から指摘されているように4〜6),ハイリスク者を発見するまでの感度でスクリーニングがなされていないのが現状である.スクリーニングの感度をあげるため,尿糖に加えて血糖,血清フルクトサミン,ヘモグロビンA1cなどの測定を,糖尿病検査の一次スクリーニングに用いることが検討されているが7〜9),これまでの報告は医療機関での人間ドックや企業での健診時のものが多く,地域住民を対象とした健康診査で,どのような検査あるいは検査の組合せがより有効であるかについては,未だ十分な検討がなされていない.
We evaluated screening methods for diabetes mellitus in general health examination for dwellers aged over 40 years in a community. Random urine glucose (UG), random blood glucose (BG) leveles and serum fructosamins (FA) were measured in 559 subjects. The positivity of UG by tape (Mirus. Sankyo) was defined as over (+-).
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