特集 ボランティアと保健婦活動
私のボランティア体験
10年間のサマーキャンプ—小児糖尿病の子供たちにかかわって
鈴木 陽子
1
1東京都中野区中野保健所
pp.878-880
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900341
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チョコレートの味を知らない子供たち
高校2年の修学旅行先で,友人が小児糖尿病のため,朝晩インスリン注射を打たなければならないことを初めて知りました。自分自身で注射をするという行為に驚いている私たちに「たいしたことないよ。私は何でも食べれるけど,チョコレートを食べたことのない小学生もいるんだよ!」と言った友人の言葉がいつまでも忘れられませんでした。
このことがきっかけとなり,看護学校に進んだ私は『小児糖尿病』を卒業論文のテーマに決め,自己注射の研究を始めていました。看護学校最後の夏,偶然にも実習先の病院で高校の友人が参加していた小児糖尿病児のサマーキャンプに協力する話が持ち上がり,私はさっそく参加の申し込みをしました。そして,あっという間に月日がたち私のキャンプ参加も今年で11回目を迎えます。
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