特別寄稿
コンピュータによる健康危険度評価を使った保健指導—アンケート調査からその普及にあたっての問題点をさぐる
松下 紀代美
1
,
中村 正和
1
,
大島 明
1
1(財)大阪がん予防検診センター
pp.290-298
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900218
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はじめに
がん,心臓病など働き盛りを襲う成人病による死亡数は年々増加し,最近では全死因の60%以上を占めている。その原因は,近年の疫学的研究により,食生活や喫煙,飲酒などのライフスタイルと密接な関係にあることが指摘されており,成人病予防対策として,従来の二次予防(早期発見,早期治療)に加え,一次予防(発生予防)活動の充実が求められている。
ところで,一度身についた生活習慣を改善することは,決して容易ではない。従来の健康教育では,知識は増えるが,行動変容までにはなかなか至らないという反省があり,生活習慣に効果的に介入できる健康教育の技法の開発が要望されている。
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