特別寄稿
保健婦業務の情報処理とプライバシー保護
和田 哲
1
1東京都衛生局総務部地域保健課計画係
pp.219-224
発行日 1991年3月10日
Published Date 1991/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900207
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はじめに
地域保健の分野におけるOAシステムの利用は,近年ようやく本格化への道を歩み始めた。これは他の分野に比べて,決して早い進展といえるものではない。特に保健所においては,従来から情報管理機関としての重要性が指摘されながら,期待される機能を十分に発揮してきたとはいいがたく,OA化の試みも限られた範囲に留まってきた。今年度より動き出した厚生省のニュー保健所構想が,保健所を「保健医療情報のセンター」として位置づけ,その具体的施策として保健所等情報システムの導入を開始したことは,保健所における地域保健活動の総合的なOA化への貴重な一歩といえよう。
一方,社会の急速な情報化に伴い,プライバシー保護に対する意識もかつてない深まりをみせており,特に行政体には公正かつ厳密な対応が要求されている。
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