CHECK IT UP 日常ケアを見直そう・39
[プライバシー]—尊重していますか?患者さんのプライバシー
小川 圭子
pp.252-255
発行日 1985年3月1日
Published Date 1985/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921018
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プライバシーの尊重をインジケーターとして
患者のプライバシーを尊重することに異議を唱える看護者は恐らくいないだろう.しかし今,病院の看護の諸状況を見渡した時,プライバシーが充分に尊重されているとは言い難い.プライバシーの尊重とは,つまるところ‘個’の尊重である.個別的な看護あるいは患者中心の看護を日指している私たちが,患者のプライバシーを尊重していく看護を考え,実践していくことは,きわめて当然のことである.この機会に,プライバシーの尊重をインジケーターとして,あなた(の職場)が,どのような形で,そして心で,患者を尊重しているか,または,していないかを検討してみてはどうだろうか.
‘プライバシー’という言葉は,‘愛’とか‘自由’とかと同じように,抽象的な言葉であるので,人はそれを様々にとらえ,使う.逆に言えば,使われる人々によって創られていく言葉であると言えるだろう.そこでまず最初に,日本におけるプライバシーのとらえられ方について簡単に整理しておこう.プライバシーについて,あなたなりの視点・考え方を確認する参考にしていただければと思う.
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