特別記事
オーデンセ市がめざす老人対策[1]—老人の自主的参加による生活の向上/ある政治的,経済的挑戦
山根 洋右
1
1島根医科大学環境保健医学
pp.225-229
発行日 1991年3月10日
Published Date 1991/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900208
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●翻訳にあたって
日本は他に例を見ない速度で高齢化社会に突入し,医療,保健,福祉のみならず,労働,産業,経済,文化など日本の社会のあらゆる局面に,大きなインパクトを与えている。現在の日本の社会的発展を支えてきた人々が,人間としての尊厳を保障されながら,豊かな思いと人間愛に包まれながら終焉を迎えることができるように配慮することは,国および地方自治体の責任であることは言うまでもない。
北欧諸国における質,量ともに優れた社会福祉政策は,いろいろな形で日本に紹介され,「日本型福祉社会」の貧困さを浮き彫りにしてきた。北欧諸国における国家レベルの優れた高齢者対策の紹介に比して,地方自治の理念にたった市町村レベルでの高齢者対策の紹介は,今まで比較的少なかったように思われる。
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