特別寄稿
保健婦活動のわかりやすいまとめ方—三鷹保健所の保健婦活動報告の実践より
滝島 玲子
1
1東京都三鷹保健所
pp.131-139
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900023
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はじめに
現在,我々保健婦は高齢化社会への過渡期の波のなかで,保健・医療・福祉の連携,訪問看護,在宅ケアといくつもの難題をかかえている。そのなかで我々は日常業務に忙殺されて考えを整理する間もなく,必死に何かを探り出口をみつけようともがいている実情である。このような時期に職場内はむろんのこと,他機関,他職種,地域住民に保健婦がいま行っている仕事の内容を伝え,理解を得ることは非常の重要なことだと考える。そのうえで,時代の流れに対応した保健婦の役割を検討していく必要がある。
行政で働く保健婦は前年度の仕事の内容を事業概要あるいは活動実績として報告している。しかし,多忙な業務に追われ,毎年,数を入れ換えたり,多少工夫をしたりする程度のものが大部分ではないだろうか。我々保健婦は活動の内容をしっかり他人に伝えるということの多くのエネルギーを注いでこなかったという反省がある。
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