特別寄稿
「公衆衛生看護学」の体系化をめざした現行保健婦教育の到達目標(試案)—看護婦教育・卒後教育との関連
阿部 泰子
1
,
梅林 奎子
2
,
後閑 容子
3
,
山本 延子
4
1神奈川県立看護教育大学校
2東京都立公衆衛生看護専門学校
3群馬県立福祉大学校
4千葉県看護大学校
pp.124-130
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900022
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
昭和60年度の厚生省「看護制度検討委員会」において,21世紀にむけて期待される看護職者の具備すべき要件とともに,看護制度の改革への提言が示された。特に保健婦教育のカリキュラム等指定基準についても早急な見直しが要望された。それに呼応して,全国保健婦養成機関協議会(以下全国協議会と略す)では,保健婦教育のあり方とカリキュラムの関する検討が活発になされた。関東甲信越ブロックでは,以前から社会の高齢化に伴った老人保健(看護)問題に着目しながら,保健婦の独自性,専門性を伝える教育方法を追求し,報告してきた。
一方,梶田1)によれば,教育における学力保障・成長保障のために「目標とする学力内容の明確化」さらには「1年かけて,何を具体的にできるようにさせることが必要か。あるいは,何年間か通して何がどう伸びたら満足してよいのか。それをはっきりさせる」ことが強調されている。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.