特集 地域の看護ニーズに対応できる継続教育(2)
現任教育を中心に
国立公衆衛生院で行われている公衆衛生看護管理者教育の現状と課題
宮里 和子
1
,
安住 矩子
1
,
島内 節
1
,
八代 悠紀子
1
1国立公衆衛生院衛生看護学部
pp.208-213
発行日 1989年3月10日
Published Date 1989/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207708
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はじめに
保健医療福祉活動の激動期にあって公衆衛生看護管理者の役割は大きく,かつ複雑化している。公衆衛生看護管理者は,職場内の管理者にとどまらず,地域を単位とした他機関・他職種との連携活動の推進者としての役割も期待される。したがって,その研修は,公衆衛生看護者として職場の内外の活動をとらえ,活動を充実させていくことと,スタッフをまとめ,各人の力量形成を図るという二重の役割を同時に行いうる教育内容を用意しなければならない。このような目的をもつ教育を全国レベルで実施しているのは,国立公衆衛生院の公衆衛生看護管理コースのみである。
本院でこの名称と目的で研修が開始したのは昭和55年で,それ以前は婦長を含む中堅層を対象とした教育が主であった。看護管理者の教育は本来ならば,中堅層の中間管理者教育と婦長教育の2通りが用意され,両方を修了できるように組むべきである。しかし,諸事情から,現在は婦長教育(婦長就任予定者と現婦長職)しか行っていない。ここでは昭和55年以後の看護管理コースについて述べるが,具体的には昭和63年度の教育を中心に教育のねらいや現状を述べ,今後の課題を加えたい。
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