研究
保健婦援助の専門性と固有性をめぐる研究—夜尿研究を素材にして―Ⅵ.臨床でみる夜尿発生の背景と援助行為
井上 龍子
1
,
佐瀬 美恵子
2
,
根来 千穂
3
,
日野 和江
4
,
政辻 洋子
5
,
宮西 すず子
1
,
山岡 みどり
6
,
本村 汎
7
1大阪市東淀川保健所
2大阪市住吉保健所
3大阪市阿倍野保健所
4大阪市鶴見保健所
5大阪市平野保健所
6大阪市北保健所
7大阪市立大学生活科学部
pp.143-147
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207287
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1.はじめに
われわれは保健婦による援助活動の固有性と専門性を求めて,どのような要因がどのように重なりあって,問題行動(夜尿)を発生させるかに関心を持ち,「夜尿発生のメカニズムをめぐる説明モデル」を作成した。そして,前稿までに,それらの要因と夜尿との関連を統計的に研究してきた。
しかし,われわれの出会う事例の多くは,種々の要因が複合的に関連しあっていることを経験している。そこで,本稿では統計的研究ではみられなかった側面を補うため,臨床事例を通じて,「夜尿発生のメカニズムをめぐる説明モデル」を具体的に展開し,援助行為について考えてみたい。
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