治療のポイント
夜尿症
中村 仁吉
1
1賛育会病院小児科
pp.1023-1024
発行日 1965年7月10日
Published Date 1965/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200904
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はじめに
はつきりした排尿動作による,しかも不随意な排尿を"遺尿症"という。そして,この不随意の排尿が夜間睡眠時に起こるか,昼間覚醒時に起こるかによつて,つぎのように分けられている。
しかしながら,夜尿がなく,昼間遺尿のみを示す例は少なく,全遺尿症のうち5%前後を占めるにすぎない。したがつて,遺尿症の大部分は夜尿症であるといえるので,(なお,夜尿症ではしばしば昼間遺尿をも合併するが)ここでは主として夜尿症について述べることとする。
さて,不随意の排尿は,生後ある年齢に達するまでは生理的現象であるから,遺尿症を定義するうえに,年齢を規定することが必要となつてくる。
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