連載 住宅問題と保健婦・4
住まい方への支援(4)—母と子の健康をおびやかす住宅—欠かせないスペースの確保と仲間づくり,地域づくり
林 恵子
1
,
池島 美智子
1
,
岩本 百里
1,2
,
久我 一代
1
1住宅問題研究会
2荒川区荒川保健所
pp.848-854
発行日 1986年10月10日
Published Date 1986/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207221
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一人0.5畳ではがまんにも限界が
少なくとも20〜30年は経つと思われる古い2階建の木造の家が軒をつらね,所せましとたち並ぶ裏通り。通りといっても自転車一台がわずかにゆとりを持って通れる程度で,舗装すらされていない。敷地いっぱいに建てられた家々の壁板は,あちこちはがれかかっており,軒下の通りにはみ出さんばかりの鉢植えがいかにも下町的だ。
家並みのとぎれた100メートルほど先に行くと,大盛りになったトマトやナスが並ぶ八百屋,魚屋がにぎわいはじめている。
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