特集 健診は住民1人1人のものになっているか
健診と住民の組織活動をめぐって
はじめに
久常 節子
pp.354-355
発行日 1986年5月10日
Published Date 1986/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207156
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健診及びその事前の準備,事後の保健指導等に費やす保健婦の総エネルギー,のべ時間はどれほどのものであろう。毎年繰り返してきたこの事業が1人1人の住民にどのような変化を及ぼし,地域の労働や食生活の習慣などをどのように改善して行ったであろうか。
今年はこの健診に焦点をあて,健診が住民のものになるとはどのようなことなのかをさぐることにした。第1日目は「成人病健診が地域住民の健康問題にとりくむ活動と結びつくことをめざして」と題して,大阪府八尾保健所の事例をもとに,①健診とは何か,②健診結果を保健婦がどう読みとるか,③地域の活動にどう結びつけて行くか,という視点から検討した。特に,②検診結果を保健婦がどう読みとるか,の体験学習は前半の大きな山であった。
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