特集 婦長—その機能を問い直す
保健所の顔の1つであることを自覚
桃井 満寿子
1
1京都府向陽保健所
pp.662-665
発行日 1984年8月10日
Published Date 1984/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206872
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不安から家族に当たった日々
府の保健所に勤務して14年目のある日,婦長にと内示のあった時に感じたあの不安と心細さ,緊張感を忘れることはできません。
市町村の充実していること,その力量も府下一であり,又保健所の業務内容では母子活動は屈指のものとしてよく話題にのぼり,歴代ベテランの婦長が配置されていたこと等を考え合わせると,能力的にも人格的にも備わってない,起案ができない,文字や文章が下手である等々のハンデを持つ私にはとても務まりそうになく,大変に不安でこわかったのは無理からぬところでしょう。ある人に相談したら,「退職はいつでもできる。1年間とにかくやってみよ。やめる気ならこわいものなし」と助言を受け,それではと開きなおりの姿勢で就任したのが,婦長としてのスタートでした。
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