保健婦さんへ 期待と提言
保健婦さんの自覚を
小宮山 新一
1
1元川崎市高津保健所
pp.9
発行日 1967年5月10日
Published Date 1967/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203919
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保健婦の仕事といえば,誰でもまず訪問活動を思い出す。ところがじっさいには,訪問活動はどの程度に行なわれているであろうか。保健所運営報告によると,保健婦1人で1ケ月に23件を訪問指導したことになっている。件数ではなく,その内容をみてくれという反論もあろうが,保健所に関する世論調査によると,保健所業務のうち,住民に最も身近に感じるものとして,家庭訪問は第10位にランクされている。(厚生の指標,39年版p. 100)
今日のわが国の保健婦活動のなかでは,訪問活動は,それほど大きな比重を占めているとはいわれない。このことは外国の保健婦活動と比較して大変に違っていることである。わが国の保健婦発達の歴史をみても,初期の頃は,訪問活動に主力が注がれて,人びとのなかに浸透していた。なぜこのような相違ができてきたのであろうか。保健婦の仕事には,(1)個々の家庭に対する保健指導サービス,(2)地区保健計画の推進 という2つの分野がある。
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