特集 生活の実態に迫る実習を
静岡県立厚生保育専門学校保健学科の試み
静岡県における保健婦教育の課題—地域保健活動演習を中心にして
諸井 とみ江
1
1静岡県立厚生保育専門学校
pp.691-693
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206719
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はじめに
保健婦の歴史をふりかえると,その活動はその時代の社会状況に対応して大きく変化してきた。最近のように,生活構造が複雑化し,疾病が多様化してくると,量的,質的に健康問題を把握して活動していくことは,かなりの努力を要する。それだけに保健婦はより住民の中に入り顕在している問題はもちろん,潜在した問題を掘り起こして,住民と共に解決に取り組んでいくことが重要となる。
当校の教育においては,15年間演習をとおして"健康問題の発見から対策樹立まで"の一連の過程を学ばせてきた。この間前述の"静岡県の保健婦教育の変遷"のように5期にわたって変遷を積み重ねてきた。現在この演習をとうして強化したいねらいは,"保健婦として,日頃の活動をとうして住民の生の声を聞くことにより健康問題を的確にとらえること","現在行われている看護活動が住民のニードに対応しているかどうかつき合わせて評価し,看護活動のあり方を考えること"である。
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