特集 生活の実態に迫る実習を
静岡県立厚生保育専門学校保健学科の試み
静岡県の保健婦教育の変遷—地域保健活動演習を中心として
諸井 とみ江
1
,
森口 育子
1
,
杉山 郁子
1
,
三輪 真知子
1
,
三田 訓子
1
1静岡県立厚生保育専門学校
pp.658-664
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206716
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波静かな駿河湾に大波が打ち寄せ始めたという.多様化する一方の住民の暮らしぶりから出てくる要求に,このままでは対応しきれなくなると読んだ厚生保育専門学校の先生方が,住民の生活そのものを見据えられる学習を学生に課し現場に出てから住民の要求にこたえられる保健婦の素地を作ろうと努力し始めたからである.この動きは必黙的に現場の指導保健婦を含む実習体制をゆり動かしていった.現場では,自分達が行っている活動の見直しをせざるを得ず,PHCの4原則に基づく〈見直し〉の理論の学習が盛んに行われている.本特集は,地域保健活動演習を通して,変遷する保健婦教育の流れと,殊にここ数年における地域実習の内容と,現場の指導体制の変化が,現場の保健婦活動を徐徐に変えていくであろう予兆であることを,まとめ上げたものである.
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