特集 生活の実態に迫る実習を
静岡県立厚生保育専門学校保健学科の試み
藤枝市助宗地区における健康管理者としての主婦の意識—高血圧に関する保健行動を通して
赤坂 英子
1
,
榊原 幸子
1
,
鈴木 秀子
1
,
中野 眞美
1
,
松崎 和江
1
1静岡県立厚生保育専門学校
pp.682-690
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206718
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I.はじめに
近年,脳血管疾患,心疾患,高血圧性疾患による死亡が,総死亡の40%以上を占めている。それらは病因論的に共通すると考えられ,高血圧対策をはじめ,さまざまな形での保健活動がなされている。
今回,藤枝市の保健婦から,実習受持地区である稲葉小学校区のなかにある助宗地区では,「高血圧者が多く,医療管理下にない人が多い。市中心部で実施される保健サービスへの参加が少ないなど,保健行動は全体に低い段階にあるのではないか。又,その原因として健康管理にたずさわる主婦の健康意識が低いと考えられる。」との問題提起があった。そこで家族の健康管理者としての役割が期待される主婦の高血圧に関する意識と行動,及び行動を阻害する要因について調査した。そして主婦をとおして,家族の高血圧に関する保健行動を促進するための看護活動のあり方を考えたく,本研究に取り組んだ。
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