特集 住民が期待する保健婦になれるか
静岡県における活動見直しの実践
静岡県が保健活動の見直しを迫られた背景
諸井 とみ江
1
1静岡県立厚生保育専門学校
pp.814-817
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206900
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はじめに
富士を背に,南には波美しい駿河湾が広がる静岡県は,気候が温暖で,交通の便も良く,経済的にも恵まれている。人柄は温和で淡白な人が多く,昔から,あまり偉人は育たないといわれている。このような土地柄のせいか,表1のように医療水準は低く,表2のように健康水準は高い。従って,保健活動は行政の枠内で,また,昭和47年には保健所の統廃合がされても,何事もなかったかのように,静かに,淡々と続けられてきた。
ところが,昭和58年から59年にかけて静岡県の保健婦の間に,保健活動<見直し>の理論(以下見直し論)が静かに,波紋を描きながら広がっていった。この波紋はどのように広がり,その背景には一体何があったのだろうか。思いつくままに述べてみたい。
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