特別企画 私の提言
対住民サービスの場面を通し保健婦の集団的取組を考察する—狭山保健所の保健婦チームの例から
小谷 玲子
1
1大阪府狭山保健所
pp.426-441
発行日 1982年6月10日
Published Date 1982/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206527
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はじめに
某月某日,ブロック単位の会合で,《保健指導の見直しと点検》というテーマで,各職場の事例報告が行われたことがある。その帰途,大阪府内の他の保健所のある保健婦から,「狭山保健所ではいつもあんなふうに仕事ができているの,うらやましい。」と言われた。
彼女の職場では,今回の発表に際して会合を続けること6回余,お互いの思考をぶつけ合い,意見を交すのに手間取ったらしい。「論議は重ねたけれど十分に意志統一できなくて残念だった。それが今日の発表に反映していた。それにしても,皆で共通のテーマをめざすって難しいね」と,長嘆息する彼女に,私は,狭山保健所のチーム間での取組は,実は,4年前から始まっていたのだと答えた。
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