特集 "共に生きる"を実践して
ボランティア保健婦の大きな足跡
愛知県刈谷地区での障害児と保健婦
座談会
さようなら!優等生さん こんにちは!手足さん
伊藤 寿美ゑ
1
,
伊藤 うら
2
,
多田 代志子
3
,
永坂 トシヱ
4
,
松下 昌子
5
1ひかりの家
2刈谷市役所
3碧南市役所
4西尾保健所
5岡崎市役所
pp.348-361
発行日 1982年5月10日
Published Date 1982/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206515
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やりたいことやるのは楽しい
本誌 伊藤寿美ゑさんの別名は"ほいきたおばさん"……とにかくしなきゃいかんと思い立ったらさっと行動に移されるんですね。そういう伊藤さんの動きがこの活動の発端であり,終始一貫して流れているんじゃないかと思うんです。もう1つこの活動の特微は,伊藤さんが保健婦活動という観点ではなく,自分も1人の人間であるという視点を基盤にして活動を組み立てていっており,それに感動する人達がだんだんに活動を広げていったところだと思うんです。
そこで出てくるのが,いつも古くて新しいテーマ,《保健婦活動とは一体何か》ということなんですね。保健婦も1人の人間なんだという観点に立てば,もう1度保健婦活動の原点を改めて問い直してみるきっかけになるかもしれない。又,保健婦だから,行政マンだからといって行政の中だけで活動しなきゃいけないのかどうか,そこにこの活動のヒントがあるような気がするんですね。保健婦が1人のボランティアとして活動して,その活動が多くの方達の輪をつないでいって,市民の1つの運動になり,その力が刈谷市の行政を動かしていって,結果的には障害児を守っていくことになった。いろいろな予算も取れたし,施設も作ったし,ボランティアを集めて定期的な活動に発展していくという運動の発展,展開があったわけですね。それをどう考えていくか!そこを今日の座談会のメインにしたいと思うんです。
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