国試にたずねよ・24【最終回】
眠れぬ夜に、さようなら
山中 克郎
1
1諏訪中央病院総合内科
pp.1701-1704
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201835
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鎌田實先生(諏訪中央病院 名誉院長)は、明るく大きな声で患者に話しかけ勇気づけること(エンパワーメント)や、今までの人生を振り返ってもらうこと(ライフレビュー)を、緩和ケア病棟の回診で実践されている。
先日の回診では、進行胃がんの99歳・女性(Yさん)が「おはぎを2個食べた。おいしかった」と、目を閉じながら何度も鎌田先生にお話しされていた。付き添いの息子さんが、「外交官の家でお手伝いをしていた時の話です。楽しかった思い出のようです。お嬢さんをお世話していました。1つはお嬢さんの分だったようですが、食糧難の時代、あまりにもおいしくて母が2つ食べちゃったようです」と、笑いながら説明された。
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