書評
—中山健太郎著—乳幼児の健康診査とスクリーニング
林 路彰
1
1公衆衛生院母性小児衛生学部
pp.959
発行日 1981年11月10日
Published Date 1981/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206441
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わが国の乳幼児健康診査は行政的にはまず乳児から実施されるようになった。いわゆる乳児一斎検診として,昭和14年から全国的規模で開始され,戦後も行政的サービスとして保健所あるいは医療機関において続けられている。しかし,幼児については実施が遅れ,昭和36年から3歳児健康診査が都道府県知事の責任において保健所で行われるようになった。さらに,昭和52年から1歳6か月児健康診査が市町村で実施されるようになった。
乳幼児の健康診査には親の意志による任意受診もあるが,一般には行政的保健サービスとして行われるものが多く,その対象も漸次拡大されつつある。障害児の発生防止はもちろん児童の健全育成という大きな社会的要請から,乳幼児健康診査の意義はますます増大してきた。
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