調査
低体重児出生連絡票の利用状況について
緒方 昭
1
,
石川 廣胤
2
,
中原 歌子
2
,
坂本 さち
2
,
安村 千代子
2
,
難波 邦子
2
,
時任 嘉千代
2
,
冨田 照子
2
,
相原 道子
2
,
木村 ウメ子
2
,
政 世津子
2
,
前田 満子
2
,
大橋 直子
2
,
折井 由美子
2
,
中島 悦子
2
,
高尾 富士子
2
,
並河 佳子
2
,
中川 房江
2
1大阪医科大学衛生学教室
2大阪府高槻保健所
pp.41-45
発行日 1975年1月10日
Published Date 1975/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205557
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はじめに
大阪府高槻保健所管内の分娩は,近年ほとんどが施設内で行なわれ,未熟児のみならず全出生児は,出生の時点から医師・助産婦など専門家によって管理され,望ましい状況にあるだけに,退院直後からの家庭における養育に関する保健所の役割は重要である。従って当所では家庭における新生児の状況を把握し,適切な養育指導を目的として,保健所におけるクリニックや,保健婦による訪問活動を行なっており,特に問題の多い低体重児については全数の把握管理に努めている。
昭和48年度に出生した当保健所管内の低体重児413名中,保健婦が訪問・電話・その他の方法で養育指導をなし得た401例(97.1%)について,出生から養育指導実施までの期間をみると図1のごとく,最短16日,最長298日,平均69日で,短いとは言い難く,効果的な養育指導の時期を失した場合もあるのではないかと考えられる。そこで,これを改善する方法を見出すために,低体重児の出生をいち早く保健所が把握する目的で,母子健康手帳とともに交付されている"低体重児出生連絡票"(図2)の効果と利用状況について検討し,種々の知見を得たので報告する。
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