発言席
区民に開かれた保健所活動を
小林 和子
1
1東京都練馬障害児をもつ親の会
pp.489
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206263
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<ちゃぼとひよこ>は練馬障害児をもつ親の会の通称です。その発足は8年前のことでした。今でこそ300名もの障害児をかかえる会になりましたが,きっかけは練馬保健所の乳幼児健診でした。わが子に障害が発見され苦しむ親にあたたかい励ましをおくり,一人ぼっちの親の手を結び合わせたのが練馬保健所のY保健婦さんでした。8年前の5月Y保健婦さんの呼びかけで,はじめて保健所の講堂に集まったのは15人ばかりの親でした。
障害によっては医学的治療というより一緒に遊べる集団が発達に有効といわれても,当時の練馬区にはそんな集団はありませんでした。こうした必要から生まれたのが<ちゃぼとひよこ>です。区にかけ合い児童館を借り,ボランティアの協力で週1日の保育から始めました。保健所からは次次にいろいろな障害をもった子が紹介されやってきました。今では都と区から助成を受け週4日の保育を行っています。障害児保育を始めて気がついたことは,健常な子どもたちとの混合保育の必要でした。
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