調査
老人の食生活指導に関する一考察
泊 祐子
1
,
山本 恵子
2
,
桜木 玲子
3
,
大森 清子
4
,
瀬尾 クニ子
4
,
伊藤 曉子
5
1淀川キリスト教病院
2福岡大学病院
3兵庫医科大学病院
4徳島大学教育学部看護学教室
5厚生省看護研修研究センター
pp.766-775
発行日 1979年10月10日
Published Date 1979/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206176
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要約
徳島県下の市部と半農半漁村部4地区に居住する65歳以上の男女78名について,健康状態と食事内容を調査し,次の結果を得た。
1.調査した老人の92.3%になんらかの疾患が見出され,自覚症状のない一見健康な老人にも疾患の潜在する率が非常に高いことが推測される。
2.老人の食事には脂肪とカルシウムの不足が目立つが,その他の栄養素はほぼ必要を満たしており,特に動物性たん白質は十分摂取されている。
3.市部と農漁村部において,一地区を除き,老人の栄養摂取量に個人差を上回る地域差は見出せなかった。
4.独居ないしは老夫婦のみで生活している老人は,子供や孫と同居している老人に比べ,その食事内容は質素で変化に乏しく,調理法も手間のかからぬものが多い。
調査結果に基き,老人に受け入れられ易い食事指導法を考察し,指導を試みた。
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