活動報告
在宅障害老人の援助を考える—家族問題の分析を通して
田上 美紀子
1
,
長谷川 純子
1
,
福井 美智子
1
,
藤原 和子
1
,
宮本 みどり
1
,
安川 美佐子
1
,
山田 久代
1
,
博田 節夫
2
,
三宅 智恵子
1
,
小谷 幸子
3
,
西野 美和子
4
,
小谷 玲子
4
,
大井 紀代
4
1大阪府立公衆衛生専門学校保健科
2国立大阪南病院理学診療
3大阪府南河内郡美原町役場
4大阪府狭山保健所
pp.706-719
発行日 1979年9月10日
Published Date 1979/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206167
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はじめに
現在,家制度の崩壊による扶養意識の変化に伴い,老人と家族の人間関係に影響があらわれ,家族は老人から遠のき,老人はしだいに孤立していき,精神的に安定が得られず生活環境も良好とは言えない状態である。このことから,物質面,精神面とともに,老人を取りまく現状は深刻化している。老人が人間らしく生きるには,心身両面にわたる,バランスのとれた支援は欠かすことのできない問題であり,これは,家族を含めた地域全体として取り組まれることが強調されてきている。このような現状の中で,在宅障害老人の自立は困難であり,寝たきりになっている場合が多い。
そこで私達は,訪問を通して在宅障害老人の日常生活に触れ,特に重要と思われる家族とのかかわりあい,中でも人間関係,介護力,家族構成に着目して,援助のあり方を検討したので,その結果をここに報告する。
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