連載 "プライマリー-ヘルス-ケア"を考える・10
地域精神衛生活動とプライマリー-ヘルス-ケア
谷中 輝雄
1
,
阪上 裕子
2
,
久常 節子
3
,
丸地 信弘
4
1(社団法人)やどかりの里
2国立公衆衛生院衛生行政学部
3国立公衆衛生院衛生看護学部
4東大医学部保健管理学教室
pp.674-684
発行日 1979年9月10日
Published Date 1979/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206164
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はじめに
本連載では,今後の保健・医療・福祉にとって重要な概念と思われるプライマリー-ヘルス-ケアについて,その発展,国際的動向,日本の関係者の対応などを紹介することを通して保健・医療・福祉を評価・分析するための新しい立脚点,指標の確立を試みてきた1〜5)。以上の"総論"を踏まえて,プライマリー-ヘルス-ケアの観点より1つの課題,または分野を取り上げ,難病問題6),老人問題7),保健婦活動8),障害児問題9)を分析し,見直しを行ってきた。今回は地域精神衛生活動の分野をプライマリー-ヘルス-ケアの観点から分析を試みる。
地域精神衛生活動の分野もすでに述べられた分野と共通な部分が見られる。しかしながら,きわめて特殊と見られがちな部分があることはだれもが認めるところであろう。そこで"現状"に焦点を当てつつ,考察を行うことにする。
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