連載 "プライマリー-ヘルス-ケア"を考える・3
プライマリー-ヘルス-ケアに対する保健婦の反応とその分析
松田 正己
1
,
丸地 信弘
1
,
久常 節子
2
1東大医学部保健管理
2国立公衆衛生院衛生看護学部
pp.63-68
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206073
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はじめに
私共は本誌で"プライマリー-ヘルス-ケアを考える"の連載をはじめ,最初に"プライマリー-ヘルス-ケアの概念と国際的意義"1)(昭和53年11月号)を紹介し,前号でWHO/UNICEF(世界保健機関/ユニセフ)のプライマリー-ヘルス-ケア(以下PHCと略記)を基本的な視点とし,世界の主要な5か国のPHCに関する動向を"世界におけるプライマリー-ヘルス-ケアの現状と問題点"2)として紹介しました。
今回から,いよいよ日本のPHCを考えることになりました。ところで,私共は前号を書き終えた後に,わが国の保健婦さんが一体PHCをどう受け止めているか気になって,東京及び神奈川県で1回ずつ保健婦さんと話し合いを持ちました。都内での会合には全国から集まった約20人の保健婦さんが出席し,神奈川の会合はある保健所の保健婦約10人が出席しました。各々,最初に私共が昨年の11月号で述べたWHO/UNICEFのPHCの概念を中心に日本のPHCにも少し触れた話をした後,保健婦さんとの討論を交しました。両方共わずか3時間程の会合でしたが,保健婦さんがPHCに関して何を考え,何が疑問なのか,そしてPHCということに如何に戸惑っているかがわかり,非常に参考になりました。
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