特集 東京都23区にみる保健婦活動の歩み—2年目を迎えた区移管後の保健所の中で
私の1週間
改めて仕事を問いなおさねば
三井 ちづる
1
1荒川区荒川保健所
pp.27-30
発行日 1978年1月10日
Published Date 1978/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205934
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荒川区は東京都23区の北部に位置し,東西に長い下町である。中小零細,商工業のしめる割合が高く,人口密度は1km220253人を有す,都内第4位の過密地域でもある。また,大阪の釜ケ崎と並んで称される山谷地区の1/3が当管内に在し,宿泊施設・簡易宿泊所(ドヤ)で,住民票もなく,その日ぐらしの生活を余儀なくされている人たちもかなりの数にのぼり,公衆衛生的にも問題の多い地区になっている。区内人口は約21万人,1区1保健所,13名の保健婦が活躍している。
私は昨年の4月,保健婦7年目にして当保健所に転勤した。地区概況の比較的似ている隣りの区からの異動なので,業務内容については大体把握していたつもりだが,半年近く経過してようやく荒川の気風になれてきたところである。当保健所のよい点は,何をするにも徹底的に話し合うこと,住民のためとあらば少々の無理をおしてもやっていくことだと思っている。
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