特別記事
『今改めて検温を問う』
芳賀 佐和子
1
1東京慈恵会医科大学医学部看護学科
pp.1008-1013
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904398
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体温測定は,バイタルサインの1つとして,体の内部の熱産生と放散のバランスを知る目的で,医療の現場のみならず一般家庭でも行なわれている.これまで体温の測定には長い間水銀体温計が使われてきた.しかし1983(昭和58)年頃より電子体温計が家庭用に市販され,ついで病院にも普及し,現在多くの病院で電子体温計が使われている.
しかし,電子体温計の発売後まもなく,一般の人々から測定値などに関するさまざまな声があがり,新聞や雑誌で報道されている.例えば「電子体温計をテストする」1)「電子体温計の表示,水銀計よりも高い!?」2)「ちょっと困った0.2度の違い」3)などであり,それは最近も続いている.
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