特集 自然分娩の復権
助産とは何か、改めて問う
豊島 豊子
1
1日本赤十字武蔵野女子短大
pp.342-346
発行日 1981年5月25日
Published Date 1981/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205845
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はじめに
最近,新聞で次のような記事を見た。
①「心身を整えて自然に産もう」とのタイトルで,お産の学校(ラマーズ式出産法)は予想以上の反響があり,昭和55年東京で5回開かれ,受講者は約700人,無事出産した受講者の中から,若い父母の会が生まれた……。 ② タイトルは「人間の原点」,「何事も初めが肝心,母と子の最初の出会いがうまくいかないと,将来とりかえしのつかないことがおこり得る」とし,出産時の母子接触(皮膚感覚,授乳)が母親の愛情行動や感受性の発達,子どもの健康への影響など母子関係の円滑化に有益である…。 ③「消えた母乳」では,母乳哺育が急落した原因は出産様式のさま変わりであるとし,「分娩を容易にするため,ほんのわずか薬剤を使っただけで,泌乳機能がたちまち低下する……」云々。
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