特集 近郊都市におけるねたきり老人の実態と訪問看護
老人の家庭看護に関する研究
賀集 竹子
1
,
鎌田 ケイ子
1
,
大淵 律子
1
,
奥山 則子
1
,
大竹 登志子
1
1東京都老人総合研究所看護学研究室
pp.322
発行日 1977年6月10日
Published Date 1977/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205860
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
ねたきり老人問題が社会的に注目されるようになって久しい。昭和43年には,全国社会福祉協議会がはじめて全国的にねたきり老人実態調査1)を実施し,20万のねたきり老人の現状が明らかにされ,福祉対策の緊急性と重要性が指摘された。その後,昭和45年には神奈川県において,ねたきり老人実態調査2)が実施されたのをはじめとして,各自治体レベルで同様の調査が施行され,その資料は福祉対策の進展に寄与することとなった。
しかし,これまでの実態調査は福祉サイドからのアプローチが多く,医療や看護面からの評価は十分とはいえない。在宅ねたきり老人の問題を解決するうえで,看護援助のかかわりは重要な役割を果たすものと考え,ねたきり老人の実態を看護的視点から調査分析し,さらに訪問看護を実践し,その援助の必要性と効果の評価を実証しようと試みたのでここに報告する。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.