特集 老人の褥瘡
老人の褥瘡予防に関する調査研究
鎌田 ケイ子
1
,
大淵 律子
1
,
賀集 竹子
1
,
中井 英子
2
,
早川 美枝
3
,
木戸 孝子
3
,
吉田 志津枝
3
,
島田 美代子
3
,
新井 勝江
3
1東京都老人総合研究所看護学研究室
2東京都養育院付属病院看護教育科
3東京都養育院付属病院看護科
pp.369-382
発行日 1978年4月1日
Published Date 1978/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918365
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はじめに
老人看護の領域において,褥瘡のケアが占める比重は大きい.老人は運動機能の低下,失禁,栄養状態の悪化などを伴いやすく,褥瘡を形成しやすい身体的条件を備えているからである.
褥瘡は形成されてから治癒に向けてケアをしていくよりも,褥瘡を予防するための働きかけが看護上とくに重要である.というのは,いったん褥瘡が形成されると,悪化しやすく,治りにくく,二次感染をもたらし全身状態に悪影響を与えるばかりでなく,そのためのケアにばく大な労力と時間を要するからである.また,ケアの内容しだいで褥瘡の予防は可能であるといわれる.褥瘡をつくることは‘看護婦の恥’であるといわれるゆえんもここにある.
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