特集 老人保健と保健婦活動
活動報告
都市周辺部における老齢者に対する保健活動のこころみ
長内 裕子
1
,
大友 千代
1
,
高橋 浜子
1
1仙台市南保健所
pp.662-667
発行日 1976年10月10日
Published Date 1976/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205762
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1.はじめに
わが国における老齢人口の増加は,地域保健活動を行う場合,老齢者の健康問題を取りあげざるを得ない段階にきている。ところが,老齢者に対する保健活動を如何に展開するのか,その活動の中で,保健所,あるいは保健婦が,どのような寄与をし得るかという点については,まだ多くの検討が必要と思われる。
私達の所属する仙台市南保健所でも,昭和48年から仙台市西多賀地区をモデル-ケースとして老齢者に対する保健活動を行ってきた。この活動は従来の各種行政サービスが一貫性を欠き,断片的ではなかったか,また老齢者に対する保健活動はもっと福祉と密接な関係のもとに行われるべきではないかという保健婦の反省から,保健所,福祉事務所,市支所の三者共同事業として行われた。本報ではこの3年間の活動の中から,保健婦を中心とした活動の経緯と老人生活,健康調査から把握し得た老人の健康像,生活像の一部についてふれてみたい。
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