特集 公衆衛生はどう変わるか—保健所法改定を機に
[保健所法改定をめぐるキーワード]
都市部の保健所
笹井 康典
1
1大阪府四条畷保健所
pp.902-905
発行日 1993年10月25日
Published Date 1993/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900787
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
地域保健基本問題研究会から「地域保健対策の基本的な在り方について」の報告が出された。この報告の骨子は,①ライフサイクルを通じた包括的な健康づくり対策を推進するために,市町村を中心とした保健・福祉サービスの総合的な提供体制の整備,②保健所の企画,調整,評価,関係機関との連絡調整,専門的・技術的または規制的な業務などのいわゆる2次サービス,間接サービス機能の強化である。そして都道府県と市町村の役割が重層的に機能することが必要とされている。
都市部の保健所は,地方の保健所のように広域市町村圏の中心地に設置され,ユーザーは半日がかりで保健所を利用するといった感覚ではない。住民に近接性があり,さまざまな相談や要求が持ちこまれる。本稿では,都市部の都道府県保健所の立場から今回の課題について考えを述べる。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.