特集 都市化と保健活動
大都市周辺の保健活動
松浦 利次
1
1東京田無保健所
pp.325-340
発行日 1965年6月15日
Published Date 1965/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203060
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"むさし野"はもはや憩の場所とはなり難い。自然はふみにじられ,道路は車の波,人の波で一ぱい。そして空地は建築ブームで,原色に近い屋根と,灰色コンクリート建築とで埋められていく。これらはいうまでもなく,東京という大都市の発展と変貌に直結した,いわば都の息吹きに呼応した現象の一つである。
ひるがえって他の大都市とその周辺との関係をみても,同じことがいえる。それは"売手買手接近の法則"という冷い名のルールによって,人間が集中する"都市化(Urbanism)"の一現象である。しかもその人口集中は年とともに激しさを加える(第1図)。
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