特集1 秩父の保健婦活動・昨日今日
村を去る日まで山道を歩き続けたい
浅見 タカ
1
1埼玉県秩父郡大滝村役場
pp.98-100
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205431
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私の勤務している大滝村は埼玉県の最北西に位し,東京・山梨・長野・群馬の1都3県に接している。面積は332km2で土地全体が山地である。村の西端は甲武信岳を初め2千m以上の山岳が連なり,急峻なる山脚は,その大部分が原生林・植林・雑木林であり,耕地はわずかに山腹を利用して造成された山畑で,総面積に比して非常に少なく,約95%は山地である。二瀬ダムから発して,村を縦断する荒川とその支流に沿って,24の部落が散在しており,総人口3,700人という過疎の村である。
医療機関は村立診療所1か所,縮少した鉱山に開業医1か所である。また村の診療所から20kmほど奥に出張診療所を有し,週1回の出張診療を行なっている。村の診療所には,内科医1名,外科医1名と,看護婦5名,ベッド15床を有し,手術室も完備し,常時態勢を整えている。更に45年患者輸送車に25人乗りのマイクロバスを購入して,診療所と各部落を結んで,村民の診療所利用の便をはかっている。
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