症例ライブラリー 術中,突然の低酸素
一難去ってまた一難
水谷 光
1
Koh MIZUTANI
1
1千船病院 麻酔科・手術中材センター
キーワード:
気道確保
,
気管チューブ
,
麻酔回路
,
麻酔器
,
アラーム
Keyword:
気道確保
,
気管チューブ
,
麻酔回路
,
麻酔器
,
アラーム
pp.286-289
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202477
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症 例
78歳の男性。身長160cm,体重60kg。直腸癌の診断で腹腔鏡下低位前方切除術が予定された。合併症なし。導入前の経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)は99%。レミマゾラムとレミフェンタニルとロクロニウムで全身麻酔の導入と維持をした。内径8.0mmの気管チューブを挿管し,右口角に22cmで固定。聴診で呼吸音は清で左右差はなかった。人工呼吸器の設定は1回換気量(TV)500mL,呼吸数10回/min,呼気終末陽圧(PEEP)5cmH2O,吸入酸素濃度(FIO2)40%とし,最高気道内圧18cmH2Oであった。消毒前に頭低位にしてみると,気道内圧は20cmH2Oに上がった。執刀され,気腹が開始され頭低位とした。気道内圧が23cmH2Oと先ほどより上がったのは,気腹のためと思われた。SpO2は97%から98%前後を推移した。
さて,あなたならどうする?
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